君はこの国を好きか    (上海留学ブログ)  

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2014.03.21 Friday ... - / -
#始めました
 
 右上のリンクからどうぞ。






2013.09.16 Monday ... - / -
#旅行なんて怖くてできない、と半年前の僕


 留学中の夏休み、北京に行こうと決心できたのは、ある韓国人の女の子のおかげだった。

 留学も半年が経過した、夏のはじめ。そのころの僕はどうしようもないくらいに臆病で、中国国内を旅行するなんて考えたくもなかった。1年前に留学していた先輩の旅行記を読んで、どうしてこの人はこんなふうに旅行できるのか疑問だった。語学力のせいだと思おうとしていた。

「夏休みの間、北京に住んで学校に通って勉強する」

 と、そのころ仲のよかった韓国人の女の子はいった。

「宿はどうするの」
「韓国人がやってる下宿とか。ユースホステルだって、なんでもある」

 へえ、と思った。悔しかった。だからついていこうと思った。


 臆病なのは今も変わらないけれど、できるようになったことはたくさんある。そのうちのひとつが、切符を買って宿を確保するという、旅をするための一歩目だ。今ではなんでもないことだけど、当時は頭を抱えたくなるくらいに一大事だった。

 北京に行くときは、ぜんぶ韓国人の女の子と一緒だった。
 モンゴルに行くときは、北京で出会った日本人と一緒だった。

 いつも誰かにひっついていた。そうしてちょっとずつ、できることを増やしていった。

 だから留学の経験は、本当にかけがえのないものになった。
2007.02.21 Wednesday ... comments(0) / trackbacks(0)
#この国、中国


 もうすぐ1年間の上海留学も終わり。そんな折の12月31日、お金を両替しに中国銀行へ行ったところ、なんとも示唆的な出来事が起こりました。


 中国銀行までバスで3駅。運の悪いことに小銭を持っておらず、さらに乗ったバスには、切符の販売員もおらず、交通カードも使えませんでした。つまり、
「お釣りはない!」
 と運転手が叫ぶわけです。切符販売員のいないバスでは、お釣りを用意してくれていません。

「これしかないんだけど」
 持っているのは20元札のみ。バスは2元。しかし運転手は、
「お釣りは出せない!」
 と叫ぶばかり。

 このときからすでに僕は、胸の辺りがもぞもぞしています。要するに、いらいらする一歩手前。
「あんたはお釣りがないとしかいわないけど、だからどうしろというような建設的ないい方はできないの?お釣りないっていってたらオレが20元払うとでも思ってるのか?」
 なんてことを、中国語でいえたらいってやりたい。気持はすでに喧嘩腰。

 結局次の駅ですぐ降りて、銀行までは歩いていくことに。そして銀行でもさらにもうひとつ嫌な出来事が。

 時刻は8時10分ごろ。銀行の入り口では、数人のお年寄りと、ガラス窓を拭いているおば様。まだ開く前らしい。
「今日は何時から?」
 窓を拭いている横から聞いてみますが、おば様はしかめっ面で営業時刻の書いてある看板を示します。

 説明しておくと、12月31日は日曜ですが、翌1月の2日3日を休みにするために、水曜の授業をすることになっていました。学校の外がどうかははっきりしませんが、どの曜日で考えればいいか判断しかねたわけです。銀行は土日は普通9時から。平日は8時半から。
「何時から?9時から?」
 無視したがるおば様にもう1度聞くと、
「聞こえない!何いってるかわからない!」
 と叫びます。その態度の悪さは中国では当たり前のことではあります。
(外国人だと思ってなめるなよ)
 とばかりに、これでもかというくらいの綺麗な発音で聞きなおしました。
「何時から!9時からでしょ!」
 おば様はちょっとひるんでから、「8時半」とぼそりと答えました。

 きびすを返したところで、波が来ました。ぶわっと、腹の底から喉の奥までこみ上げてくるようなイライラ。目の前に立っている「ネットカフェ」の看板を蹴飛ばしてしまいそうでした。
 この頃は胃を悪くしていて、ストレスというものを意識している分イライラしやすくなっていたのかもしれません。笑い飛ばす余裕がありませんでした。1年の間で、ここまでかっとなったのはこれが初めてです。


 時間をつぶすために適当にふらつき、気分を鎮めてから戻ってくると、降りたシャッターの前にお年寄りが数人集まっています。当然、銀行が開くのを待っているわけですが、なぜかここの銀行は、毎日やたらと込みます。
 整理券は、なぜか配られていません。シャッターが開いたら、醜い争いが始まるんだろうなと、そう思っていました。
 ところが驚いたことに、人が増えていくうちに列が出来始めました。
「え、もしかして並んでるの?何」
 とちょっと信じられないものを見た気分。
 さらになんと、ある一人のおばちゃんが僕に「あんた私の前だよね」と手で示しています。こんなことがあっていいのでしょうか。

 シャッターが開き、機械が整理券を吐き出し、列の順にひとりずつ取っていきます。僕の順になったとき、後ろから醜い手が伸びてきました。順番を抜かそうと必死になるこの醜さの方が、中国にはよくなじみます。
 ところがさっきのおばちゃんがそれをさえぎり、順番どおりに、僕に整理券を取らせてくれました。

 僕は、このおばちゃんを抱きしめてもいいとさえ思いました。




 これだから中国は、といいたくなっていた僕に、諦めを抱きかけていた僕に、神様のような尊い存在から送られたメッセージのように思えました。2006年最後の1日。反省と希望。素敵な贈り物です。

 君はこの国を好きか。
 そう自分に問いかけ続けたこの1年。残念ながら僕は、この中国という国にはなじみきれませんでした。理解はできても、合わない。
 わたし上海好きだよ、と昔とは正反対のことを当たり前のようにいう人もいます。僕はそんなふうにはなれません。

 中国に限らず、日本に限らず、ひとつの国を、好きとか嫌いを捨てて冷静な目で見つめられるようになりたい。このブログのタイトルにはそんな願いも含まれています。





2007.01.03 Wednesday ... comments(0) / trackbacks(0)
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